ゲーム概要
『Assassin's Creed Shadows(アサシン クリード シャドウズ)』は、Ubisoft Quebecが開発したオープンワールドアクションRPG。舞台は16世紀後半の日本。戦国時代の激動を背景に、伊賀の忍である奈緒江(Naoe)と、史実上の人物をモデルとした侍・弥助(Yasuke)、2人の主人公の物語が交差していく。
本作の大きな特徴は、同じオープンワールドを「忍」と「侍」というまったく異なるプレイスタイルで攻略できること。奈緒江は身軽さとステルスを武器に、屋根や影を利用しながら敵の拠点へ侵入する。一方の弥助は、刀や金棒、薙刀、火縄銃などを使い、敵と正面から戦うことを得意とする。2人はそれぞれ異なる武器、スキル、装備、成長要素を持っており、クエスト中でも状況に応じて切り替えられる。(Ubisoft)
さらに、京都や大阪などの都市から城、農村、神社まで、広い日本の風景を探索できる。季節や天候も変化し、単なる背景ではなく、ステルスや探索方法にも影響を与える。つまり『Shadows』は、戦国時代の日本を舞台にしただけのアサシンクリードではない。「どうやって目的を達成するか」をプレイヤーに委ねるオープンワールドとして、シリーズのステルスとアクションを2人の主人公に分けている。
ゲーム性分析
奈緒江と弥助で、同じ場所の攻略方法が変わる
本作を特徴づける最大の要素が、2人の主人公によるプレイスタイルの違い。奈緒江は、典型的なアサシンらしいステルスを得意とする。しゃがんで足音を抑え、屋根や物陰から敵の位置を確認。鉤縄で高所へ移動し、暗闇に身を隠しながらターゲットへ近づく。さらに、ランタンなどの光源を破壊することで自分から隠れる場所を作ることもできる。夜間の影は動的なステルスポイントとして機能し、光と影そのものが攻略ルートになる。(Ubisoft)
対して弥助は、敵の集団を正面から突破することに向いている。刀、金棒、薙刀、弓、火縄銃などを使い分け、攻撃を受け流すパリィやガード崩しを利用して敵を倒していく。同じ城に侵入するとしても、「見つからずに暗殺する」のか、「正面から敵を倒して進む」のかで、ゲームの感触そのものが変わる。この2つの選択肢が単なるキャラクター差ではなく、実際の攻略方法として成立している点が本作の面白さだ。
ステルスが「隠れるだけ」ではない
『Assassin's Creed Shadows』では、ステルスが単純に「敵の視界に入らない」だけのシステムになっていない。特に重要なのが、光と影。奈緒江は夜間の暗闇に身を隠すことができ、ランタンを壊して自分で隠れ場所を作ることもできる。さらに、しゃがみ、匍匐、鉤縄、煙幕、手裏剣、くないなどを組み合わせることで、敵の視線や配置を利用しながら侵入ルートを組み立てられる。(Ubisoft)
また、本作では従来作のように鳥を飛ばして上空から敵拠点全体を確認するシステムではなく、主人公自身の「Observe」や奈緒江のEagle Visionを使って周囲を確認する。つまり、敵の情報を集めてから行動すること自体がステルスの一部になっている。これはGPAのアクション75%にもつながる部分。操作技術だけではなく、敵の配置や地形、光源を見ながら「次にどう動くか」を判断する必要がある。
季節がオープンワールドのルールを変える
『Shadows』のオープンワールドで特徴的なのが、季節と天候の変化。春には葉が茂っていて隠れられる場所でも、冬になると植物が枯れて身を隠せなくなる。池も冬には凍る。雪が積もれば足跡が残り、雨が降れば音が変化する。つまり、同じ場所でも季節によって「使えるルート」が変わる。
Ubisoftも、季節や天候がゲームプレイに影響すると説明しており、例えば春の茂みが冬には隠れ場所にならず、凍った水面や雪上の足跡などが探索やステルスに変化を与えるとしている。(Ubisoft News)これはオープンワールド80%というGPA評価を考えるうえで重要なポイント。単にマップが広いだけではなく、環境そのものがプレイヤーの行動に影響するからだ。
情報収集も攻略の一部
本作では、敵を見つけてすぐに倒すのではなく、まず情報を集めることが重要になる。「Observe」で敵や目標、アイテムなどを確認し、スパイネットワークを利用して対象地域の情報を集める。さらに、特定の能力を持つ仲間を仲間にすることで、ミッション中に援護を受けることもできる。(Ubisoft)
そのため、探索 → 情報収集 → 侵入方法の選択 → 実行という流れが自然に生まれる。アサシンクリードらしい「暗殺する瞬間」だけではなく、その前段階にある準備そのものがゲームプレイになっている。
GPAスコアから見る『Assassin's Creed Shadows』
作品傾向グラフ(Assassin's Creed Shadows)※ GPAの小タグスコアに基づく。対象ユーザー: 初心者50% / 中級者68% / 上級者55%
グラフィック:85%
GPAで最も高いのがグラフィック85%。本作の映像的な魅力は、単に日本の景色を綺麗に描いていることだけではない。城下町、港、神社、農村、山道など、異なる環境が一つの世界としてつながっている。さらに、季節や天候によって同じ風景の印象が変わる。春の緑、夏の雨、秋の紅葉、冬の雪。こうした変化がオープンワールドの探索と結びついているため、「景色を見ること」と「ゲームを遊ぶこと」が分離していない。
オープンワールド:80%
オープンワールド80%は、マップの広さだけを評価したものではない。プレイヤーが目的地へ向かう途中で、どのルートを使うか、どの敵を先に倒すか、どのキャラクターで挑むかを選べる自由度が大きい。奈緒江なら屋根から侵入して暗殺。弥助なら正面から突破。あるいは、周囲を探索して別の侵入ルートを探す。同じ目標でも、プレイヤーによって攻略方法が変わる。これが本作のオープンワールドとしての強みだ。
アクション性:75%
アクション75%は、奈緒江と弥助の戦闘スタイルの違いによるところが大きい。奈緒江は素早い攻撃と回避、暗殺、鉤縄、くないなどを組み合わせる軽快なアクション。弥助は刀や金棒、薙刀などの重量感ある武器を使い、ガードやパリィを駆使して正面から敵を制圧する。公式でも、奈緒江は軽快でステルスに優れ、弥助は長時間の正面戦闘に強いという明確な差が説明されている。(Ubisoft)「どちらを使うか」が、そのまま戦闘のテンポを変える。
ストーリー充実度:70%
ストーリー充実度70%。本作では、奈緒江と弥助という異なる背景を持つ2人の物語が交差する。奈緒江は伊賀の忍として復讐と使命を背負い、弥助は過去と向き合いながら新たな目的を見つけていく。2人の立場が異なるからこそ、同じ戦国日本を見ても、その意味が変わってくる。一人の主人公だけでは描きにくい「忍」と「侍」の対比を、ゲームプレイの違いと物語の違いの両方で表現している点が特徴だ。(Ubisoft)
感情的物語:60%
感情的物語60%。本作はキャラクターの個人的な動機や人間関係を描きながらも、広大なオープンワールドと多数のクエストを同時に扱う作品。そのため、物語だけを一直線に追うタイプのゲームほど感情の密度が高いわけではない。一方で、奈緒江の復讐、弥助の過去、2人が共有する目的など、キャラクターを動かす感情的な軸は明確に存在する。
初心者でも遊べる?
GPAでは初心者50、中級者68、上級者55。つまり、特定の熟練者だけを対象にしたゲームではなく、初心者から上級者まで比較的広く遊べる作品として評価している。ただし、戦闘の難しさだけを見るよりも、ステルスの使い方を理解できるかどうかで体感難度は変わる。特に奈緒江は耐久力が低いため、敵に囲まれてから力で突破するより、敵の位置を確認して一人ずつ処理したほうが安定する。一方、弥助は正面戦闘に強く、敵の攻撃を受け止めながら戦える。そのため、ステルスが得意なら奈緒江、直接戦闘が好きなら弥助という選び方でも楽しめる。
こんな人におすすめ
- 戦国時代の日本を舞台にしたオープンワールドを遊びたい
- 『Assassin's Creed』シリーズのステルスが好き
- ステルスと正面戦闘を使い分けたい
- 『Ghost of Tsushima』のような時代劇アクションが好き
- オープンワールドを寄り道しながら探索したい
- キャラクターによってプレイスタイルが変わるゲームが好き
- 季節や天候によって変化する世界を楽しみたい
- 城や神社、農村など日本の多様な景観を探索したい
逆に、短時間で濃密なストーリーだけを楽しみたい人や、純粋なステルスゲーム・純粋な剣戟アクションを求める人には、オープンワールド特有の寄り道や反復が気になる可能性がある。同系統のGhost of Tsushimaも合わせてチェックしたい。
まとめ
『Assassin's Creed Shadows』の最大の特徴は、戦国日本を舞台にしたことだけではない。忍と侍という2つのプレイスタイルを同じオープンワールドに組み込み、「どう攻略するか」そのものをプレイヤーに委ねていることにある。
奈緒江なら、影に潜み、屋根を走り、鉤縄で高所へ移動し、敵を一人ずつ暗殺する。弥助なら、刀や金棒、薙刀を使い、敵の攻撃を受け止めながら正面から突破する。さらに季節、天候、光、地形が変化することで、同じ場所でも攻略方法が変わっていく。
GPAではグラフィック85%、オープンワールド80%、アクション75%、ストーリー充実度70%、感情的物語60%。この評価から見えてくるのは、物語だけを楽しむゲームでも、戦闘だけを楽しむゲームでもないということ。「日本を舞台にした広大な世界を、自分の好きな方法で攻略する」——その自由度こそが『Assassin's Creed Shadows』の中心にある。
アサシンとして影から仕留めるか。侍として正面から斬り込むか。あるいは、その日の気分やミッションに合わせて2人を使い分けるか。戦国日本を舞台に、プレイヤー自身の攻略スタイルを作っていくアサシンクリードだ。
オープンワールドの文脈なら オープンワールドゲーム30選、剣戟アクション系なら ハック&スラッシュ25選も参照。