泣けるゲームおすすめ20選|感動するRPG・PS5・スマホをランキング比較
泣けるゲームおすすめ20選。ゲーム分析サイトGPAによる編集部の独自評価。詳細なゲームの評価や類似ゲーム比較は各ゲームタイトルページで見ることができる。

泣けるゲームを、感情や物語の強さを分析しておすすめ20本を選定。NieR、FF10、ペルソナみたいな泣けるRPGや、PS5での名作、モバイルで遊べる作品も、対応機種で絞れるように一覧表も紹介している。
「感動するゲーム」と評判のものでも、自分の感情に刺さるとは限らない。感動できるか/泣けるかどうかは、感動の種類(出会いや喪失など)がプレイにどう結びつくかの相性だ。今回はゲーム分析(GPAのタグ)を参考としつつ、独自の順位で編集部が評価している。
泣けるゲームランキング20選
物語の感動レベルからおすすめ順位を記載。タイトルを押すと、その作品の解説まで飛ぶ。機種ボタンで PS5・Switch・スマホなどに絞れる。
| # | タイトル | 感情物語強度 | 3軸分類 | プラットフォーム |
|---|---|---|---|---|
| 1 | NieR:Automata(ニーア オートマタ) | 97% | ② 実存・喪失テーマ型 | Nintendo SwitchPS5PS4steamXbox |
| 2 | Red Dead Redemption 2 | 95% | ① キャラクター感情移入型 | PS5PS4steamXbox |
| 3 | The Last of Us Part I(ラスト・オブ・アス) | 95% | ① キャラクター感情移入型 | PS5PS4steam |
| 4 | 大鷲のトリコ(The Last Guardian) | 92% | ① キャラクター感情移入型 | PS4 |
| 5 | Persona 3 Reload | 91% | ② 実存・喪失テーマ型 | PS5PS4steamXbox |
| 6 | Outer Wilds(アウター・ワイルズ) | 90% | ② 実存・喪失テーマ型 | PS5PS4steamXbox |
| 7 | ヘブンバーンズレッド | 88% | ② 実存・喪失テーマ型 | steam |
| 8 | Final Fantasy X(ファイナルファンタジーX) | 88% | ① キャラクター感情移入型 | PS5steam |
| 9 | Spiritfarer(スピリットフェアラー) | 87% | ① キャラクター感情移入型 | Nintendo SwitchPS5PS4steamXbox |
| 10 | 13 Sentinels: Aegis Rim(十三機兵防衛圏) | 85% | ③ 選択の重さ型 | Nintendo SwitchPS5PS4 |
| 11 | Shadow of the Colossus(ワンダと巨像) | 85% | ① キャラクター感情移入型 | PS5PS4 |
| 12 | Detroit: Become Human(デトロイト) | 85% | ③ 選択の重さ型 | PS5steam |
| 13 | UNDERTALE(アンダーテール) | 83% | ② 実存・喪失テーマ型 | Nintendo SwitchPS5PS4steam |
| 14 | Death Stranding(デス・ストランディング) | 82% | ② 実存・喪失テーマ型 | PS5PS4steamXbox |
| 15 | Persona 5 Royal | 80% | ① キャラクター感情移入型 | PS5PS4steam |
| 16 | Clair Obscur: Expedition 33 | 79% | ② 実存・喪失テーマ型 | PS5steamXbox |
| 17 | Celeste(セレステ) | 78% | ① キャラクター感情移入型 | Nintendo SwitchPS5PS4steamXbox |
| 18 | 龍が如く8 | 75% | ① キャラクター感情移入型 | PS5steam |
| 19 | The Witcher 3: Wild Hunt(ウィッチャー3) | 75% | ③ 選択の重さ型 | Nintendo SwitchPS5PS4steamXbox |
| 20 | AI: The Somnium Files | 72% | ③ 選択の重さ型 | Nintendo SwitchPS4steamXbox |
※ 感情物語強度は本記事独自の評価(GPAの公式スコアではありません)。
「泣けるゲーム」と「感動するゲーム」の違い
「感動するゲーム」は出会いやストーリーの精密さ、達成感も入る広い言葉。この記事でのゲーム分析は、喪失感・虚無感などに寄っているタイトルを中心に紹介。
ゲームだと、自分が追っていくストーリーに感情移入することで感動が生まれる。同じ「泣ける」という物語性に関して、下記の3つで分類している。
泣けるゲームの3パターン
① キャラクター感情移入型
長く一緒にいた相手がいなくなる。RDR2、大鷲のトリコ、Spiritfarer がこの系統。
② 実存・喪失テーマ型
生きる意味や「いなくなること」そのものを考える。NieR、Outer Wilds、Death Stranding。
③ 選択の重さ型
自分の選択で取り返しがつかなくなる。Detroit、Witcher 3、十三機兵。
※ 本マトリクスは記事筆者による編集評価です。GPAの公式スコアとは異なります。縦軸の物語強度は65〜100%の範囲で表示。
泣けるRPGジャンルの作品おすすめ
泣けるRPGのジャンルについてピックアップ。喪失が戦闘や周回、仲間との時間に結びついているかどうか。FF10、ペルソナ3 リロード、NieR などについて紹介。
| タイプ | タイトル | ひとこと |
|---|---|---|
| 王道JRPG | Final Fantasy X(ファイナルファンタジーX) | ティーダとユウナの旅。エンディングが今も語られる |
| 王道JRPG | Persona 3 Reload | 死をテーマにした青春もの。今の機種でも遊びやすい |
| 王道JRPG | Persona 5 Royal | 1年かけて仲間と過ごしたあと、終わりが重い |
| 王道JRPG | NieR:Automata(ニーア オートマタ) | 周回するほど、さっきまでやってたことの意味が変わる |
| 王道JRPG | ヘブンバーンズレッド | 麻枝准シナリオ。スマホでも遊べる |
| 王道JRPG | Clair Obscur: Expedition 33 | コマンドRPGの手触りで、死が毎年来る世界 |
| オープンワールド寄り | The Witcher 3: Wild Hunt(ウィッチャー3) | 選択の積み重ねで、シリの結末が変わる |
| オープンワールド寄り | 龍が如く8 | 人情もの。街を歩きながら物語が重い |
| 短いインディー | UNDERTALE(アンダーテール) | 殺さないルートが、短い時間でも効く |
PS5で遊べる泣けるゲーム
PS5で遊べるゲームを抜粋。上のランキング表で「PS5」を押すと、20本のうち対応作だけ絞り込むこともできる。大鷲のトリコは GPA 上は PS4。ヘブバンはスマホと Steam でも遊ぶことができる。
| タイプ | タイトル | ひとこと |
|---|---|---|
| 据え置き | Red Dead Redemption 2 | アーサーと長く過ごした分、終わりが重い |
| 据え置き | The Last of Us Part I(ラスト・オブ・アス) | 旅のあいだに、二人の関係が変わる |
| 据え置き | NieR:Automata(ニーア オートマタ) | 周回するほど意味が崩れる |
| 据え置き | Persona 3 Reload | 日常を積んだ先の、死の話 |
| 据え置き | Detroit: Become Human(デトロイト) | 選択がキャラの生死に直結する |
スマホゲームでストーリーに感動できる作品
この20本は据え置きとPCが中心。スマホで最後まで遊べるのは ヘブンバーンズレッド。GPAの機種欄は Steam だけど、もともとはスマートフォンRPGで、文章量はノベルゲー並み。
UNDERTALE(アンダーテール) にもモバイル版がある。ただし GPA のサイト分析は Switch / PS / Steam をメインとしている。
ストーリーで泣けるゲーム20選(作品ごとの解説)
各作品の「なぜ泣けるか」はここから。詳細ページではタグと類似ゲームも見られる。
1. NieR:Automata(ニーア オートマタ)

ニーア オートマタ(NieR:Automata)
ジャンル: アクションRPG
機械生命体と戦うアンドロイドたちの実存的物語。異星人の兵器「機械生命体」に占領された地球を舞台に、アンドロイド部隊「ヨルハ」が戦いに身を投じるアクションRPG。周回を重ねるごとに視点と物語の構造が変容し、隠された真実が露わになる緻密な構成が秀逸。虚無感漂う世界観の中で「生の意味」や「意識の所在」を問うプロットが特徴。
ゲームの作品傾向
基準タグ: 実存的テーマ / 美少女キャラ / 感情的物語 / ストーリー充実度 / アクション性
舞台は西暦5012年のエイリアンに侵略された地球。人類はエイリアンと彼らが繰り出す兵器「機械生命体」の手によって地上を追われ、月への退避を余儀なくされていた。地球を取り戻すため、人類はアンドロイド兵士による抵抗軍を結成し、奪還の作戦を行う。複数周回を経て明かされる真実が、プレイヤー自身の行動を意味ごと書き換えるマルチエンディング要素——「Aルート終了後の喪失感」はゲーム史に残る体験設計だ。
退廃的世界観を演出するサウンドトラック
ポストアポカリプス的な世界観と、退廃的な雰囲気を演出する音楽も世界観への没入感が素晴らしい。廃墟と化した遊園地、水没した都市を駆け抜けながら流れるサウンドトラックは、破滅的な状況の中に潜む「美しさ」を際立たせ、感情の揺さぶりをいっそう強くする。孤独や喪失感を演出する世界の中に、人類が残した遺産——朽ちた建造物、書物の断片、かつて存在した文明の痕跡——からわずかな希望を感じ取れる世界観設計が、単なる絶望で終わらない感情の奥行きを生み出している。
物語と連動するHUD設計
ゲーム画面のHUD(プレイヤーの操作画面上に常に表示されるステータスや状況情報のこと)を自分で設定できる点が、ゲームの設定とリンクしていて面白い。アンドロイドが情報を取捨選択して表示しているという世界観の文脈に沿ったUI設計で、「プレイヤーもアンドロイドの視点で世界を見ている」という没入感を高める演出になっている。
感情をにおわせる機械生命体のデザイン
敵にも愛着を感じるデザインが施されている。どこか意思や感情をにおわせる機械生命体たちは、単純な「倒すべき敵」には映らない。プレイを重ねるうちに「本当の敵は誰なのか」という問いが芽生え、この曖昧さこそが本作の感情的深度を支える柱となっている。
2. Red Dead Redemption 2(レッド・デッド・リデンプション2)

レッド・デッド・リデンプション2(RDR2)
ジャンル: アクションアドベンチャー
メタスコア97点を誇る、西部開拓時代の終焉を描いたオープンワールドの傑作。無法者アーサー・モーガンが、時代の変化とギャングの崩壊に抗いながら「真の救済」を求める壮大な悲劇だ。 特筆すべきは、徹底的な写実主義がもたらす没入感。食事、手入れ、移動といった生活の細部をあえて不自由(論理的)に設計することで、プレイヤーはアーサーの「重み」を共有する。GPA視点では、圧倒的なディテールがナラティブの説得力を補強し、静かな終焉へと向かうプロットがプレイヤーの魂を揺さぶる。歴史の濁流に呑まれる男の生きた証を刻む、ゲーム表現の極致。
ゲームの作品傾向
基準タグ: 感情的物語 / ストーリー充実度 / グラフィック / オープンワールド / 退廃的世界観
舞台は1899年、無法者の時代が終わりへと向かうアメリカ西部。ヴァン・デル・リンデ一家の一員アーサー・モーガンは、ギャングとしての生き方に疑問を抱きながら、結核を抱えつつ最後の日々を過ごす。70時間以上かけて育てたアーサーとの別れは、プレイヤーが時間を投資した分だけ喪失の重さを増す構造だ。
ゆっくりとした時間の流れが生む感情移入
本作はゲームとして異例なほど「日常の時間」を大切にする。洗濯、髭の手入れ、野営地の仲間との雑談——この「主人公の人生を生きた」という感覚の蓄積が、エンディングの喪失を何倍にも増幅させる。プレイ時間が長いほど感動が深まる、本作最大の設計哲学だ。
名誉システムが変えるエンディング
プレイ中の行動で積み重なる「名誉(Honor)スコア」が、物語の締め方を変える。「どんなアーサーを生きたか」によってエンディングが変わる設計は、感動の個人差を最大化する。善人アーサーと悪人アーサーでは、同じ結末でも受け取る感情が全く異なる。
時代の終わりを告げる音楽と景色
沈む夕日を背に馬を走らせるシーンと、Woody Jacksonによるサウンドトラックが重なる瞬間は、本作で最も語られる体験のひとつだ。西部開拓時代の終焉という歴史的文脈と、アーサー個人の物語が完全に重なり合う場面設計が、感動の密度を圧倒的に高めている。
3. 大鷲のトリコ(The Last Guardian)

人喰いの大鷲トリコ
ジャンル: アクションアドベンチャー
少年と巨大な人喰い大鷲・トリコの絆を描く、穏やかながらも力強いアクションアドベンチャー。特筆すべきは、トリコの「生き物としての不完全さ」をあえて制御不能なAIとして設計し、意思疎通のプロセスそのものをパズル要素(ロジック)へと昇華させた点だ。 塔を登るという垂直的な構造と、共に困難を乗り越えることで強固になる信頼関係は、システムとプロットが見事にリンクしている。言葉に頼らず、行動と視線のみで深遠な崩壊史を物語る、GPA視点でも唯一無二の情緒的傑作。
ゲームの作品傾向
基準タグ: 感情的物語 / ストーリー充実度 / グラフィック / 退廃的世界観 / 実存的テーマ
上田文人が10年以上をかけて開発した作品。廃墟の塔に閉じ込められた少年と、巨大な怪物「トリコ」の脱出劇を描く。命令に必ずしも従わないトリコのAI設計が生む予測不能な挙動が、「生き物と一緒にいる」感覚を類例なく再現している。
命令に従わないAIが生む感情
トリコは呼んでも来ないことがある。立ち止まって怖がることがある。この「不完全な生き物らしさ」こそが、ゲームのキャラクターとしてではなく「本物の生き物」として感じさせる設計の核心だ。プレイヤーはトリコを操作するのではなく、信頼を積み重ねて「一緒に生きていく」。
言葉のない物語
本作にはほぼ説明がない。少年とトリコの関係性は言葉ではなく行動で表現され、プレイヤーはその絆を「体験」として積み重ねる。セリフや説明なしに感情を伝える設計は、映画にも小説にも真似できないゲームならではの表現だ。
上田文人的な喪失の美学
ICO・ワンダと巨像から続く上田文人の「何かを失う美しさ」の集大成。廃墟の中に息づく命の力強さと、別れの瞬間の圧倒的な静寂が、プレイ後も長く心に残る。同シリーズのワンダと巨像とあわせてプレイすることで、喪失型感動の奥行きがさらに広がる。
4. Detroit: Become Human(デトロイト ビカム ヒューマン)

デトロイト ビカム ヒューマン
ジャンル: インタラクティブドラマ
『デトロイト ビカム ヒューマン』は、AIと人間の境界線を問うSFアドベンチャーの最高峰。GPAでは、「膨大なシナリオの選択肢」が織りなす「100%プレイヤー依存の分岐構造」を高く評価。独自のフローチャート思考と徹底されたゲームロジックで徹底解剖します。単なるストーリーの追従にとどまらず、ナラティブデザインの仕組みや「感情の定量化」に着目。
ゲームの作品傾向
基準タグ: 感情的物語 / ストーリー充実度 / 実存的テーマ / テキストADV / マルチエンド
アンドロイドが人間社会に普及した近未来デトロイトを舞台に、3人のアンドロイドの視点から「感情を持つとはどういうことか」を問いかけるナラティブゲーム。自分の選択でキャラクターが死ぬ。その取り返しのつかなさがプレイヤーの中に長く残留する設計だ。
AIが台頭する現代とリンクするテーマ
「アンドロイドに感情は生まれるか?」というテーマをプレイヤーへの選択肢で問いかける構造は、AIが急速に台頭している現代社会の不安や期待と強くリンクする。フィクションとして距離を置けない切迫感が、感情移入の深度を高めている。
他プレイヤーの選択をグラフで確認できる設計
ストーリーの各分岐で、世界中の他プレイヤーがどの選択肢を選んだかをグラフで確認できる。自分が多数派か少数派かという指標が可視化される設計は独特で、「同じ場面で同じ悩みを持った人がいる」という連帯感と、「自分だけが違う選択をした」という孤独感を同時にもたらす。
操作性よりストーリーを優先する割り切り
アクション性や操作感は改善点が多い。行動の際にコントローラーで少し特殊な操作を求められる場面が多く、戸惑う点もある。しかし本作は徹底的にストーリー重視の作品であるため、「映画を遊ぶ」という割り切りで向き合えば問題ない。操作の不便さより、物語の密度が圧倒的に上回る。
5. Outer Wilds(アウター・ワイルズ)

アウターワイルズ(Outer Wilds)
ジャンル: アドベンチャー
「知識」そのものが唯一の進行手段となる極めて独創的なオープンワールド・ミステリー。22分後に超新星爆発で滅びる太陽系を舞台に、ループを繰り返しながら文明の滅亡と宇宙の真理を解き明かす。 本作のプロット構造は、物理的なレベルアップではなく、プレイヤー自身の「理解」が道を切り拓く「知識のメトロイドヴァニア」と称される。点在する断片的な情報が論理的に繋がり、巨大なパズルが完成していくカタルシスは唯一無二。GPA視点でも、情報開示の順序をプレイヤーの好奇心に完全に委ねつつ、完璧な終着点へと導く構成力は、ナラティブ設計の歴史的到達点といえる。
ゲームの作品傾向
基準タグ: 実存的テーマ / ストーリー充実度 / 感情的物語 / 頭脳 / オープンワールド
約22分後に太陽系が終わり、目覚めた朝へ戻る探索アドベンチャー。宇宙船で小さな惑星を巡り、かつてこの太陽系を調べた種族ノマイの記録を読み解いていく。ループしても装備や能力は増えないが、一度知った航路や仕掛けは次の旅に持ち込める。
知ったことが次の道を開く
砂が片方の星からもう片方へ流れたり、時間とともに崩れる場所があったりと、同じ惑星でも訪れる時刻で様子が変わる。船内の航行記録で手がかりを結び直し、「次はあそこを確かめよう」と自分で目的を見つける。昨日まで壁に見えた場所が、理解ひとつで通り道になるのが面白い。
点だった発見が一本につながる
各地で拾った文章や観測結果は、最初こそ固有名詞ばかりでつかみにくい。それでも調査を続けると、遠く離れた惑星の出来事まで一本の歴史として見えてくる。その瞬間の驚きは答えそのものに支えられているので、できるだけ前情報を入れず、自分の好奇心に任せて進めたい。
孤独な宇宙で聞こえる旅人の音
信号探知機を向けると、別々の星で活動する旅人たちの楽器が聞こえる。広い宇宙を一人で飛んでいても、誰かが同じ空の下にいるとわかる音だ。軽やかなキャンプの空気と宇宙規模の謎が同居し、すべてを知ったあとには仲間の演奏まで違って聞こえてくる。
6. Spiritfarer(スピリットフェアラー)

スピリットフェアラー
ジャンル: 管理シミュレーション
メタスコア84点を獲得した、「死」をテーマに据えながらも温かさに満ちた異色の管理シミュレーション。プレイヤーは迷える魂を運ぶ船頭「ステラ」となり、彼らの最期の願いを叶えながら、死後の世界(エバードア)へと送り出す旅を続ける。 本作のプロット構造は、「出会いと育成」ではなく「親愛と別れ」に主眼が置かれている点が極めて独創的。船を拡張し、食事を振る舞い、ハグを交わすという日常的なルーチンが、別れの瞬間の喪失感をより切実なものへと昇華させる。GPA視点でも、資源管理という論理的なゲームサイクルを「弔い」という感情的なナラティブに直結させた、極めてエモーショナルな設計の傑作。
ゲームの作品傾向
基準タグ: 感情的物語 / ストーリー充実度 / グラフィック / 実存的テーマ / クラフト
魂の渡し守となったステラが船を動かし、出会った精霊たちの世話をしながら最後の旅を手伝う作品。畑を耕し、料理を作り、船に部屋を増やす穏やかな毎日のそばに、老いや病、別れの話が置かれている。
世話をした時間が思い出になる
精霊には好きな料理も苦手なものもあり、頼み事を聞けば、その人らしい過去が少しずつ見えてくる。抱きしめる、食事を渡す、専用の部屋を建てる。ささやかな操作を何度も繰り返すうち、乗客ではなく同じ船で暮らす相手になっていく。
一人ずつ違う別れ方
強がる者もいれば、記憶が曖昧になっていく者もいる。誰もが同じ調子で事情を語るわけではなく、こちらに見せる顔も距離の縮まり方もさまざまだ。家族や友人に似た仕草を見つけたとき、精霊の話だったはずの別れが急に身近になる。
見送ったあとも船に残るもの
旅立った精霊のために建てた部屋は、空になっても船上に残る。いつもの農作業や航海へ戻れば、その不在がふと目に入る。それでも次の誰かを迎え、また食卓を整える日々が続くため、悲しみだけでなく「きちんと送り出せた」という安堵も残してくれる。
7. ヘブンバーンズレッド(Heaven Burns Red)

ヘブンバーンズレッド(ヘブバン)
ジャンル: ターン制RPG
CLANNADを手がけた麻枝准が15年ぶりに贈る完全新作RPG。謎の生命体キャンサーに侵食された地球で戦う少女たちの物語。シリーズ最高峰と称されるシナリオの密度と感情的深度が圧倒的な傑作。
ゲームの作品傾向
基準タグ: 感情的物語 / ストーリー充実度 / 美少女キャラ / ターン制 / 実存的テーマ
謎の生命体キャンサーに脅かされた地球で、特殊部隊の少女たちが戦うRPG。麻枝准が原案とメインシナリオを担当し、茅森月歌ら第31A部隊のにぎやかな寮生活と、命がかかった任務を行き来しながら物語が進む。
掛け合いから見えてくる31Aの素顔
月歌の突拍子もない言動に仲間が突っ込み、選択肢によって会話がさらに脱線する。声優陣の掛け合いと表情の変化がよく、長い会話でも六人の性格をつかみやすい。ふざけ合える関係を知っているからこそ、任務中の短い一言にも普段との違いが表れる。
当たり前の日常と戦場の近さ
授業や食堂、休日の寄り道といった場面がたっぷりある一方、少女たちはいつ出撃命令が出てもおかしくない立場にいる。昨日まで笑っていた場所が、出来事のあとには違う景色に見える。日課を自分でこなしてきたぶん、その変化をプレイヤーも生活の変化として受け止めることになる。
歌が場面の記憶を連れてくる
劇中歌は単なる挿入曲ではなく、登場人物の気持ちや章の出来事と結びついて流れる。戦闘の勢いを支える曲も、静かな場面で言葉を補う曲もある。後から同じ歌を聴くと、会話や表情まで一緒に思い出しやすい作品だ。
8. Clair Obscur: Expedition 33(クレールオブスキュール)

Clair Obscur: Expedition 33(クレールオブスキュール)
ジャンル: ターン制RPG
フランス的美学が光る、絶望的な世界を描いたターン制RPGの意欲作だ。死と再生をテーマに、謎の塔に刻まれた数字「33」が告げる死の宣告に抗う遠征隊の旅を描く。独自の「リアクティブ・ターン制」を採用し、リアルタイムの回避やパリィがコマンドバトルの論理に圧倒的な緊張感を与える。 GPA視点では、ベル・エポック調の美術と運命論的なプロットの融合を高く評価する。美しくも残酷な世界で「死が迫るまで」をどう生きるかという問いが、プレイヤーの戦術と決断に重みを与える。次世代のJRPG的感性と西洋美術が高度に融合した、新たな古典となり得る傑作だ。
ゲームの作品傾向
基準タグ: ターン制 / ストーリー充実度 / 実存的テーマ / 退廃的世界観 / 感情的物語
ベル・エポック期を思わせる幻想世界を舞台にした、フランスのSandfall InteractiveによるRPG。巨大な一枚岩に数字を描く「ペイントレス」は、毎年その数字と同じ年齢の人々を消し去る。次に描かれる「33」を前に、遠征隊はこの繰り返しを止めるため出発する。
残された時間をどう過ごすか
年齢による死が予告される社会では、別れは遠い将来の話ではない。遠征に加わる者、街に残る者、冗談で恐怖を隠す者。それぞれの態度が会話や探索中のやり取りに表れ、仲間を知るほど「あと何年」という数字が人の顔を伴って迫ってくる。
美しさと不穏さが同居する風景
石造りの街ルミエールや華やかな衣装には19世紀末フランスの面影があるが、舞台は現実のフランスではない。宙に浮く地形や絵画のような異形が現れ、きれいな景色にもどこか落ち着かなさが漂う。オーケストラと歌声を交えた音楽も、その旅に寂しさを添えている。
手を動かして仲間を守るターン制バトル
基本はコマンド式だが、敵の攻撃には回避やパリィを合わせ、こちらの技にもタイミング入力がある。強敵の動きを覚えて仲間を生き残らせる過程が、遠征の厳しさを実感させる。育成の組み合わせは幅広いものの、難易度を選べるので物語を中心に進めることもできる。
9. The Witcher 3: Wild Hunt(ウィッチャー3)

ウィッチャー3(The Witcher 3)
ジャンル: アクションRPG
海外レビューサイト、メタスコア92点を誇り、オープンワールドRPGの物語水準を劇的に引き上げた金字塔。怪物退治の専門家ゲラルトが、娘同然の存在シリを追う旅路は、サイドクエストに至るまで「選択と因果」が極めて緻密に設計されている。 安易な勧善懲悪を排し、最善を選んだつもりが最悪の結末を招く「苦渋の決断」の連続がプロットの核。政治的陰謀と血の繋がらない家族愛を交錯させた多層的なシナリオ構造は、GPA視点でもプレイヤーの倫理観を揺さぶる最高のサンプル。リリースから時間が経っても色褪せない、物語主導型ゲームの最高峰。
ゲームの作品傾向
基準タグ: ストーリー充実度 / 感情的物語 / オープンワールド / グラフィック / マルチエンド
魔物退治を生業とするゲラルトが、養女同然の存在であるシリを追うオープンワールドRPG。戦争で荒れた土地を巡るうち、怪物より人間の事情のほうが厄介な依頼にも数多く出会う。即座に善悪を決められない選択が、この旅を忘れにくいものにする。
何気ない接し方がシリの支えになる
大きな決断だけでなく、落ち込んだシリにどう接するか、本人の意思を尊重するかといった日々の応答も物語に影響する。正解を示す印はなく、保護したつもりの言葉が相手の自信を奪うこともある。結果を知ったとき、選択肢ではなく親としての振る舞いを振り返らされる。
「血まみれ男爵」が見せる家族の複雑さ
序盤の連続クエストでは、失踪した家族を捜すうちに男爵自身の加害と後悔が明らかになる。怪物を倒せば丸く収まる話ではなく、誰か一人だけを悪者にしても家族の傷は消えない。依頼人の嫌な面まで見せたうえで、それでも救いを探す余地をプレイヤーに渡してくる。
多くを語らないゲラルトの父親らしさ
無愛想なゲラルトは気持ちを長々と口にしない。それでも手がかりを求めて国境を越え、シリの知人の話にはいつも以上に耳を傾ける。再会を目指す長い道のりを自分で歩くからこそ、短い表情や冗談からも二人が過ごした年月を感じ取れる。
10. Death Stranding(デス・ストランディング)

デスストランディング(DEATH STRANDING)
ジャンル: アクション
小島秀夫監督が贈る、分断された世界を「運ぶ」ことで繋ぎ直す唯一無二のアクション。メタスコア82点(PC版86点)を獲得。単なる配送作業を、地形との対話や物理演算を通じた「論理的な攻略」へと昇華させた構造が画期的。 プロットの核は、生と死の境界(ビーチ)が交錯するSF設定の中で、他者との間接的な協力(ソーシャル・ストランド・システム)を物語体験に組み込んだ点にある。孤独な旅路が、見知らぬ誰かの痕跡によって支えられるナラティブは、GPA視点でも「システムの接続性」が感動を生む稀有な設計。分断から連帯へのプロセスを、歩みそのもので描く壮大な叙事詩。
ゲームの作品傾向
基準タグ: グラフィック / 実存的テーマ / ストーリー充実度 / 感情的物語 / 退廃的世界観
「デス・ストランディング」と呼ばれる大災厄の後、分断されたアメリカを配達人サムが横断するアクションゲーム。荷物と人々の思いを運び、各地をカイラル通信でつないでいく。孤独を扱いながら、遊びの中心に他者の助けを置いているのが特徴だ。
一歩ずつ運ぶから伝わる依頼の重さ
荷物の積み方で重心が変わり、急斜面では足を取られ、雨を避ける経路も考えなければならない。地図では近く見えた届け先まで苦労してたどり着くと、受取人の礼が社交辞令ではなく聞こえる。歩く手間そのものが、誰かのために運んだ時間になる。
姿の見えない誰かに助けられる
他のプレイヤーとは直接会わないが、彼らが置いた梯子やロープ、橋が自分の世界に現れる。難所で設備を見つけたときの安心は大きく、今度は自分も次の人のために資材を置きたくなる。「いいね」だけの緩やかなやり取りが、荒野に人の気配を作っている。
BBとの旅で変わるサム
サムは人との接触を避ける一方、危険を察知するBBとは常に行動を共にする。転べば泣き声をあやし、安全な場所では機嫌を確かめる。その小さな世話が長い横断の習慣となり、当初は任務の道具だった存在との距離が変わっていく過程に説得力を持たせている。
11. 13 Sentinels: Aegis Rim(十三機兵防衛圏)

十三機兵防衛圏
ジャンル: アドベンチャー/SLG
13人の少年少女の視点が複雑に交錯し、破滅の運命に抗うSF群像劇アドベンチャー。最大の特徴は、時間軸と場所がバラバラに提示される断片的なエピソードを、プレイヤー自身が脳内で再構築していく「非線形的なナラティブ構造」にある。 伏線が全方位に張り巡らされ、一つの事実が判明するたびに物語全体の意味が書き換わる「認知の転換」が連続するプロットは圧巻。緻密に計算された「情報の開示順序」が生む圧倒的な没入感と驚きは、ゲームプロットの極致であり、GPAにおける構造解析の最高峰とも言える一作。
ゲームの作品傾向
基準タグ: 感情的物語 / ストーリー充実度 / テキストADV / 実存的テーマ / グラフィック
13人の高校生を主人公に、日常の謎を追うアドベンチャーと、機兵で怪獣を迎え撃つシミュレーションバトルを行き来する作品。時代も立場も異なる物語を好きな順で読み進め、少しずつ共通点を探していく。
13人の寄り道が互いの答えになる
会話中に得た言葉を「クラウドシンク」で考えたり、相手に投げかけたりすると展開が枝分かれする。ある主人公には不可解だった人物の行動が、別の主人公側では切実な決断として描かれる。視点を替えるたび、第一印象が何度も更新される。
断片がつながる群像劇の手応え
覚えきれないほどの謎も、出来事を時系列で見返せる「究明編」が整理を助けてくれる。点だった台詞が別の場面につながるたび、13人が同じ戦いへ向かう理由も輪郭を持ち始める。真相を追う楽しさと、彼らを無事に帰したい気持ちが並んで強くなっていく。
12. Celeste(セレステ)

セレステ(Celeste)
ジャンル: アクション
山登りを通じてメンタルヘルスを描く高難度2Dアクション。自己嫌悪や不安に苦しむ少女マデリンが、内なる自分と向き合いながらセレステ山の頂上を目指す2Dアクション。特筆すべきは、高難易度なアクション操作そのものが「困難を乗り越える精神状態」と完璧に同期したプロット構造。ミスを繰り返しながら前進するゲーム体験が、そのまま自己受容のプロセスとして機能する。シンプルながらも心理学的洞察に満ちた物語は、メタスコア92点を獲得。GPA視点でも、ゲーム性と物語が不可分に融合した傑作として高く評価できる。
ゲームの作品傾向
基準タグ: アクション性 / 感情的物語 / 高難度 / ストーリー充実度 / グラフィック
不安を抱えるマデリンが、理由をうまく説明できないままセレステ山の頂上を目指す2Dアクション。短い部屋ごとに足場を読み、ジャンプと空中ダッシュで越えていく。難しいが再開は早く、失敗を責めずに何度でも試させてくれる。
失敗の数まで登山の一部になる
マデリンが息を切らして立ち止まるころ、プレイヤーも同じ区間で何度も失敗している。ようやく突破した喜びを、物語上の前進としてそのまま共有できるのがいい。死亡回数は記録されるものの、それは減点ではなく「ここまで粘った回数」として扱われる。
自分の一部を追い払わないという答え
山で現れる「もう一人のマデリン」は、本人が隠したい恐れや自己否定をむき出しにする存在だ。単純に打ち勝つべき悪役として扱わず、どう付き合うかを探していくところに優しさがある。呼吸を整える場面なども具体的で、不安を抱えた人への説教ではなく寄り添う言葉になっている。
13. UNDERTALE(アンダーテール)

アンダーテール(Undertale)
ジャンル: インディーRPG
RPGの定義そのものを根底から揺さぶったインディーゲームの金字塔。「誰も死ななくていいRPG」というキャッチコピーの通り、敵を「逃がす」選択が物語に劇的な変化をもたらす。 最大の特徴は、セーブやロード、アプリケーションの終了といった「プレイヤーのメタ的挙動」を、世界の理(プロット)として論理的に組み込んでいる点にある。プレイヤーがシステムをどう扱ったかという因果が、キャラクターの台詞や世界の命運にダイレクトに反映される。GPA視点では、第4の壁を突破し、プレイヤーの倫理観に直接訴えかける「メタナラティブ」の完成形と言える衝撃作。
ゲームの作品傾向
基準タグ: 感情的物語 / マルチエンド / 実存的テーマ / ストーリー充実度 / テキストADV
Toby Foxを中心に制作された、地底世界を旅するインディーRPG。敵との戦闘では攻撃だけでなく、話しかける、褒める、逃がすといった行動を選べる。セーブやロードまで物語の側から見つめ返してくるため、自分が何をしたかを軽く流せない。
戦わずに相手を知るバトル
モンスターごとに争いを収める方法が違う。冗談に付き合ったり、攻撃を受けずに待ったりするうち、敵だった相手の性格までわかってくる。誰も倒さない道は単なる縛りプレイではなく、知り合いが増えて地底世界の見え方が変わる旅になっている。
やり直しても消えない記憶
普通のRPGならロードすればなかったことになる行動にも、本作の登場人物は気づくことがある。最善の結果だけ見て終えたい気持ちと、途中で選んだことへの責任がぶつかる。小さなドット絵の相手をデータとして扱えなくなる瞬間が、物語の問いをこちら側へ連れてくる。
14. AI: The Somnium Files(AI ソムニウムファイル)

AI: ソムニウム ファイル
ジャンル: アドベンチャー
極限脱出シリーズの打越鋼太郎が放つ猟奇殺人捜査×夢探索ADV。現実の捜査と容疑者の夢内部(ソムニウム)を行き来する独自システムと、笑いと絶望が共存する濃密なシナリオがSteamでの年間ベストセラーを生んだ。GPAでは「テキストADV・マルチエンド・実存的テーマが高次元で融合したミステリーADV唯一無二の傑作」として、Disco Elysiumと並ぶ考察派向け最高峰と位置づける。
ゲームの作品傾向
基準タグ: ストーリー充実度 / テキストADV / 感情的物語 / マルチエンド / 実存的テーマ
打越鋼太郎が手がけた推理アドベンチャー。左目にAI搭載の義眼「アイボゥ」を持つ刑事・伊達鍵が、猟奇殺人を追って関係者の夢へ潜る。軽口の多い捜査と深刻な事件の落差が大きいぶん、登場人物が隠していた孤独が見えたときに胸へ響く。
分岐する捜査で別の顔が見える
選んだ行動によってルートが分かれ、ある道では疑わしかった人物が、別の道では誰かを守ろうとする姿を見せる。ひとつの結末だけでは解けない情報を持ち寄ることで、事件と家族関係の見え方が変わる。驚きのための伏線が、人物への理解にもつながっている。
ソムニウムパートで心の奥へ入る
ソムニウムパートでは制限時間の中、夢の主の心が作った奇妙な空間を調べる。現実の理屈が通じないため、物を投げる、味見するなど突飛な選択が突破口になることも。笑える行動の先で本人が言葉にできない記憶へ触れるため、謎解きがそのまま相手を知る手段になっている。
15. Persona 5 Royal(ペルソナ5 ロイヤル)

ペルソナ5 ロイヤル(Persona 5 Royal)
ジャンル: JRPG
都市に生きる若者たちの反逆と成長を描くスタイリッシュJRPG。「認知世界」という舞台設定を巧みに利用した、ストーリーにも注目。スタイリッシュな演出の裏側に、緻密に計算された「大衆心理の支配と解放」のロジックが組み込まれたゲーム性。
ゲームの作品傾向
基準タグ: ストーリー充実度 / ターン制 / 感情的物語 / アクション性 / テキストADV
『ペルソナ5』に新キャラクターや第三学期などを加えたRPGで、日本では2019年、海外では2020年に発売。昼は高校生として授業や交流に時間を使い、放課後は怪盗団として歪んだ欲望に立ち向かう。約一年の予定を自分で選ぶから、仲間との思い出にもその人らしさが出る。
放課後を重ねて仲間になっていく
一緒にラーメンを食べる、悩みを聞く、試験前に勉強する。怪盗としての大仕事だけでなく、誰と放課後を過ごしたかが「コープ」の物語として残る。カレンダーが春へ近づくころには、ルブランや通学路まで帰り慣れた場所に思え、そこを離れる寂しさが自然に生まれる。
第三学期が問い直す「幸せ」
追加された第三学期では、苦しみのない理想と、自分で選び取る現実のどちらを受け入れるかが問われる。相手の願いにも善意があるため、単純な勧善懲悪では割り切れない。これまで仲間が傷つきながら立ち直る姿を見てきたことが、最後の判断を難しくする。
16. 龍が如く8(Like a Dragon: Infinite Wealth)

龍が如く8
ジャンル: アクションアドベンチャー
複数主人公の運命が交差する壮大なドラマ。ヤクザと人情の物語。過去の人気キャラも多く登場し、シリーズの中でも完成度が高いと評価されるタイトル。春日一番を中心に、桐生一馬も登場。メインの舞台はハワイ。
ゲームの作品傾向
基準タグ: ストーリー充実度 / 感情的物語 / アクション性 / ターン制 / ダーク
春日一番と桐生一馬、二人の主人公を描くRPG。母を捜してハワイへ向かう春日と、限られた時間の中で過去に向き合う桐生の旅が並行する。荒唐無稽な騒動で笑わせながら、家族や仲間に頼ることの難しさをまっすぐ扱う。
春日の明るさが仲間をつなぐ
春日は裏切られても人を信じる余地を残し、初対面の相手とも食事や街歩きを重ねて仲間になる。パーティーチャットや絆ドラマには本筋の緊張から離れた会話が多く、戦闘中の連携にも親しさが表れる。寄り道が多いほど、最後まで一緒にいる理由がよくわかる。
桐生がたどる自分の足跡
桐生側の「エンディングノート」では、かつて訪れた場所や関わった人々を振り返る。懐かしい名前を並べるだけでなく、助けを求めずに生きてきた桐生が、自分も多くの人に支えられていたと気づく時間になっている。過去作を知るほど細部が響くが、春日の視点が現在の物語への入口を作ってくれる。
17. Final Fantasy X(ファイナルファンタジーX)

ファイナルファンタジー16(FF16)
ジャンル: アクションRPG
「復讐」を軸に、クリスタルの加護を断ち切る物語を重厚なダークファンタジーとして描く。特筆すべきは、召喚獣同士が激突する「召喚獣合戦」の圧倒的スケールと、コンボの論理性を追求したスタイリッシュなリアルタイムアクションだ。 GPA視点では、複雑な世界情勢をリアルタイムで解説する「アクティブタイムロア」が秀逸。物語の整合性と没入感を両立させ、大人向けのFFを再定義した一本。
ゲームの作品傾向
基準タグ: ストーリー充実度 / グラフィック / 感情的物語 / アクション性 / 退廃的世界観
巨大な魔物「シン」に襲われ、見知らぬ世界スピラへ流されたティーダ。彼はシンを倒す使命を負う召喚士ユウナの一行に加わり、寺院を巡る旅へ出る。明るく振る舞う二人の会話の裏で、それぞれが言えずにいる不安が少しずつ見えてくる。
笑顔の練習に込められたもの
旅の途中、ティーダとユウナはつらいときこそ笑おうと、ぎこちない大声で笑う。最初は奇妙に見える場面だが、周囲を安心させるため笑顔を選んできたユウナの立場を知ると印象が変わる。冗談や励ましの一つひとつに、限られた旅を明るく過ごしたい二人の願いがにじむ。
旅の景色を結ぶ音楽と言葉
静かなピアノ曲「ザナルカンドにて」は冒頭から流れ、この旅が誰かの回想であることをそっと示す。道中で交わした言葉や見てきた土地が、物語が進むほど曲に重なっていく。HDリマスター版もあり、現在の環境で触れやすいのもうれしい。
18. Persona 3 Reload(ペルソナ3 リロード)

ペルソナ3 リロード(Persona 3 Reload)
ジャンル: JRPG
「死」をテーマに据えた青春JRPGの傑作ペルソナ3を完全リメイク。ダーク・アワーに潜む影と戦いながら学校生活を送る構造は原作そのままに、演出と操作性を現代水準に刷新。GPAでは仲間たちとの「コミュ」を深めるほど戦闘が強化される設計、つまり「感情と戦略の論理的連動」のモデルケースとして最高評価を与える。
ゲームの作品傾向
基準タグ: 感情的物語 / ストーリー充実度 / ターン制 / グラフィック / 実存的テーマ
2024年発売の『ペルソナ3』リメイク。転校生の主人公は、午前0時にだけ現れる「影時間」で仲間たちとシャドウに立ち向かう。学校生活のカレンダーが進む一方、街では無気力症が広がり、避けられない死とどう生きるかが物語の底を流れる。
毎日の予定が限りある時間になる
放課後に誰と会うか、寮で何をするかを選んでいるうちにも日付は進み、同じ一日は戻らない。友人の悩みに付き合った午後や、仲間と料理をした夜が、終盤にはかけがえのない時間として思い返される。「メメント・モリ」は抽象的な標語ではなく、カレンダーをめくる手触りで伝わってくる。
リロードで増えた仲間との日常
リロードではグラフィックと操作性が刷新され、男性メンバーを掘り下げるリンクエピソードや寮での交流も加わった。戦う姿だけではわからない趣味や迷いに触れられるため、特別課外活動部が「同じ任務の仲間」から一緒に暮らす友人へ変わっていく様子が伝わりやすい。
19. The Last of Us Part I(ラスト・オブ・アス)

The Last of Us Part II(ラストオブアス2)
ジャンル: アクションアドベンチャー
前作の5年後、エリーの復讐の旅と敵対するアビーの視点が交差する構造で善悪の定義を根底から覆す問題作。暴力の連鎖と許しを問う重厚な倫理劇はゲームナラティブ中で最も挑戦的な作品の一つ。GPAでは「プレイヤーに不快感を強いることで倫理を問う」革新的ナラティブ手法の先進性を評価する。
ゲームの作品傾向
基準タグ: ストーリー充実度 / 感情的物語 / グラフィック / アクション性 / 実存的テーマ
冬虫夏草菌の感染が広がり、社会が崩壊したアメリカを旅するアクションアドベンチャー。密輸屋ジョエルは、感染への免疫を持つ少女エリーをある組織へ届ける仕事を引き受ける。荒れた街で物資を探し、危険を切り抜ける長い道中が二人の距離を変えていく。
会話の変化でわかる二人の距離
初めのジョエルはエリーを「荷物」として扱い、必要以上の会話を避ける。やがて探索中の冗談に応じ、危険な場面では互いの背中を預けるようになる。移動中の何気ない会話や、エリーが集める漫画まで自分で見てきたから、呼び方ひとつの変化にも重みがある。
愛情だけでは割り切れない選択
ジョエルがエリーを大切に思うことと、そのために取る行動が正しいことは同じではない。本作は判断を選択肢として委ねず、彼の行動をプレイヤー自身の手で進めさせる。旅で育った愛情に納得しながらも、その身勝手さを否定しきれない苦さが残る。
20. Shadow of the Colossus(ワンダと巨像)

ワンダと巨像(Shadow of the Colossus)
ジャンル: アクションアドベンチャー
死んだ少女を甦らせるため、禁じられた地に住む16体の巨像を倒す旅を描くアクションADV。巨像そのものがボスであり、ダンジョンでもあるという設計が唯一無二。2005年PS2版はIGN「最高のPS2タイトル100」1位、2018年にBluepoint Gamesがフルリメイク。大鷲のトリコ・ICOと並ぶ上田文人の代表作。GPAでは「言葉より映像と音楽で感情を伝えるゲームアートの到達点」と評価する。
ゲームの作品傾向
基準タグ: 感情的物語 / グラフィック / 実存的テーマ / 退廃的世界観 / アクション性
少女モノの命を取り戻すため、青年ワンダが愛馬アグロと禁断の地を巡り、16体の巨像に挑むアクションアドベンチャー。道中に町や会話相手はほとんどおらず、風の音と蹄の響く荒野が、ワンダの決意と孤独を伝える。
巨像を倒すたびに増すためらい
巨像の体をよじ登り、弱点へ剣を突き立てる戦いには達成感がある。しかし、倒れた巨像を前に勝利を祝う声はなく、静けさだけが戻ってくる。中にはこちらから近づくまで攻撃しない個体もいるため、「本当に倒してよいのか」という疑問が少しずつ離れなくなる。
アグロと走る、言葉のない旅
広い禁断の地を移動するあいだ、そばにいるのはほぼアグロだけ。呼べば駆け寄り、狭い道では自分で足場を選ぶ姿に、乗り物ではない相棒らしさが宿る。Bluepoint GamesによるPS4向けフルリメイクは、PS5でも後方互換機能を通じてプレイできる。
どれから遊べばいいか
ゲームのシチュエーション(SFや歴史など)、自分の好みの遊び方・時間や、問われているテーマ・体験できる内容から分類。
① キャラに感情移入したいなら
Red Dead 2、大鷲のトリコ、Spiritfarer、FF X、Last of Us、ワンダと巨像
長く遊べる人向け。一緒にいた時間が、終わりの重さになる。
② 考えさせられつつ泣きたいなら
NieR:Automata、Outer Wilds、ヘブンバーンズレッド、Persona 3 Reload
生きる意味や喪失そのものを、物語の芯に置いている。
③ 自分の選択で泣きたいなら
Detroit、The Witcher 3、十三機兵
「自分がこう決めた」が、あとから効いてくる。
泣けるゲームに関するよくある質問
泣けるゲームのおすすめは?
上の表では NieR、RDR2、The Last of Us を上位に置いている。愛着の喪失が欲しいのか、テーマで考えたいのか、自分の選択で泣きたいのかで、次の一本は変わる。気になるタイトルを押すと解説に飛ぶ。
感動するゲームと泣けるゲームの違いは?
「感動するゲーム」は出会いも達成も入る。泣けるゲームは、いなくなる・失う話が多い。この記事は後者。明るいカタルシスが欲しいなら、選び方が変わる。
泣けるRPGはどれ?
王道なら FF10、ペルソナ3 リロード、NieR。オープンワールド寄りなら Witcher 3 と龍が如く8。短いなら UNDERTALE。長いほど泣く、ではない。
PS5で泣けるゲームは?
すぐ始めるなら RDR2、The Last of Us、NieR、ペルソナ3 リロード、Detroit。ランキング表の PS5 ボタンでも絞り込める。
スマホゲームで感動するストーリーはある?
このリストでスマホから完結できる中心はヘブンバーンズレッド。GPAの機種欄は Steam だけど、もともとはスマホのRPG。ソシャゲの感動作を全部はカバーしていない。
泣けるゲームランキングの基準は?
表の「感情物語強度」は編集部の順位で、GPA詳細ページの公式タグとは別。公式は各ゲームページ。表は「この20本の中で、どれがより涙に振り切っているか」の並び。
Switchで泣けるゲームは?
Spiritfarer、UNDERTALE、Celeste、十三機兵、NieR、Witcher 3 がこの20本の中の Switch 勢。表で Nintendo Switch を押すと絞り込める。大鷲のトリコは GPA 上は PS4。
短時間で泣けるゲームは?
UNDERTALE、Outer Wilds、AI: The Somnium Files あたりは、10〜20時間で終わりやすい。RDR2 やペルソナ3 リロードは、長く遊んだ分が効く。
GPAの感情的物語スコアと記事の強度表の違いは?
GPAの感情的物語スコアは、各ゲームページの公式タグ。この記事の表は編集部の順位で、公式スコアそのものではない。両方見ると、データと体感の差が分かる。
自分に合う泣けるゲームを探す
紹介した20本は、どれも物語の感情の振れ幅が大きい。それでも泣くかは相性。合わなければ、次の一本に行けばいい。
各ゲームの詳細ページでは、GPAのタグと類似ゲームも見られる。「これが刺さったなら、こっち」の手がかりにしてほしい。
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