高評価のオープンワールド・ソウルライク 『エルデンリング』は、フロム・ソフトウェアが手がけたオープンワールド・アクションRPG。2022年の発売以来、世界的に高い評価を獲得しており、MetacriticではMetascore 96、ユーザースコア8.4を記録している。
本作の最大の特徴は、『DARK SOULS』シリーズなどで確立された高難度アクションと、広大なオープンワールドを組み合わせたことだ。狭間の地では、目の前に強敵が現れても、必ずしもその場で倒す必要はない。霊馬トレントに乗って別の場所へ移動し、ダンジョンを探索したり、別のボスに挑戦したり、装備やルーンを集めてキャラクターを強化することができる。ここが従来のソウルライク作品との大きな違いだ。
「いったん逃げる」選択肢が生んだ自由度 『DARK SOULS III』 では、強敵に勝てなければ、その場所で何度も挑戦して攻略法を身につける必要があった。一方、『エルデンリング』では「いったん逃げる」という選択肢がある。難しい敵から離れて探索を続け、別の場所で力をつけてから戻ってくることができる。
この仕組みによって、死にゲー特有の緊張感を残しながら、オープンワールドならではの自由度を生み出している。GPAでもアクション性90%、高難度80%、オープンワールド80%と、戦闘と探索の両方を高く評価している。
作品傾向グラフ(Elden Ring) 武器、戦技、魔法、タリスマン、遺灰など、キャラクターの育成方法も幅広い。
ビルドの幅と、攻略の選び方 同じボスでもプレイヤーによって攻略方法が大きく変わる。強敵に苦戦したとき、「自分の操作が上達するまで挑む」だけでなく、「別のビルドを試す」「探索して強化する」という解決策を選べることも、本作の魅力だ。
パリィや盾ガードを軸にした戦い方も可能で、パリィ・死にゲー15選 では編集部独自のパリィ難易度目安80%帯に位置づけている。Lies of P (88%)やSEKIRO (95%)より入口は広いが、読み合いの厳しさ自体は軽くない。
初心者に無条件でおすすめしにくい理由 一方で、個人的には『エルデンリング』をゲーム初心者に無条件でおすすめするのは難しいと感じる。GPAの初心者向けスコアは30%。これは、本作の難易度だけを理由にした評価ではない。ゲームシステムそのものがプレイヤーに詳しく説明されないまま進んでいくためだ。
どのステータスを上げればいいのか、武器をどう強化するのか、戦技や遺灰をどう使うのか、探索で何を見つければいいのか。ゲーム内で丁寧に説明されるわけではなく、プレイヤー自身が試しながら理解していく必要がある。ソウルライクや「死にゲー」に慣れているプレイヤーなら、この不親切さもシリーズの魅力として受け入れやすい。しかし、こうした作品を初めて遊ぶ人にとっては、「敵が強い」以前に「何をすれば上達できるのか分からない」という壁にぶつかりやすい。
その意味では、本作はオープンワールドだから初心者向けになったわけではない。むしろ、自由度が高くなったことで、プレイヤー自身に判断を委ねる部分も増えている。
対象ユーザー(50以上なら推奨) ※ 初心者向け30%は低め。オープンワールドでも、システムを自分で理解する前提の作品だ。
断片的に語られる世界観 世界観についても、GPAでは退廃的な世界観85%、実存的テーマ70%、ストーリー充実度70%と評価している。物語はすべてを説明するのではなく、NPCの会話、アイテムの説明、建築物、敵の配置などから世界の歴史を読み解いていく形式だ。プレイヤー自身が情報を集め、狭間の地で何が起きたのかを想像する余地が大きい。
Nintendo Switch 2向け『Tarnished Edition』 2026年8月28日には、Nintendo Switch 2向けに『ELDEN RING Tarnished Edition』が発売された。本編に加えてDLC『SHADOW OF THE ERDTREE』や追加要素を収録したオールイン版で、これが初のNintendoプラットフォーム向け『エルデンリング』となる。携帯機で狭間の地を探索できるようになったことで、これまでプレイしていなかったユーザーが触れるきっかけも増えた。
ただし、ハードが変わっても本作のゲームデザインそのものは変わらない。高い自由度と引き換えに、プレイヤー自身がシステムを理解していく必要がある作品だ。
まとめ——高評価と、向き不向き 『エルデンリング』は、間違いなく高く評価されるだけの完成度を持った作品だと思う。ただ、「評価が高い=誰にでも向いている」とは限らない。ソウルライクを経験したプレイヤーなら、探索、ビルド構築、強敵との再戦という一連のサイクルを楽しみやすい。一方で、初めてこのジャンルに触れる人には、難易度だけでなく、ゲームシステムを自分で理解すること自体が大きな壁になる。
それでも、その壁を越えた瞬間の達成感は非常に大きい。何度も敗北したボスを倒した瞬間や、自分で見つけた攻略法が通用した瞬間の喜びは、本作ならではのものだ。高い評価を得た理由は、単純に「難しいゲームをオープンワールドにした」からではない。死んで覚えるというソウルライクの緊張感に、「逃げる」「探索する」「強くなって戻る」という新しい選択肢を加えたことにある。そこに自由度の高いビルドと、断片的に語られる壮大な世界観が組み合わさることで、『エルデンリング』はソウルライクを代表する一本になった。
ジャンル横断の比較は ソウルライクおすすめ30選 、探索の自由度タイプ別リストは オープンワールドおすすめ30選 も参照。