ゲーム概要 『Hollow Knight(ホロウナイト)』は、滅びゆく虫たちの王国「ハロウネスト」を探索する2Dアクションアドベンチャー。
プレイヤーは謎の小さな騎士となり、地下に広がる洞窟、古代都市、荒れ果てた土地を進んでいく。王国は広大なエリアが複雑につながっており、最初からすべての場所へ行けるわけではない。新しい能力を手に入れることで、それまで進めなかった場所へ向かえるようになる。
戦闘では釘による近接攻撃に加えて、ソウルを使った魔法やダッシュなどの能力を使う。また、さまざまな効果を持つ「チャーム」を装備することで、自分のプレイスタイルに合わせて能力を調整できる。
一方で、ハロウネストの過去や王国が滅びた理由は、最初からすべて説明されるわけではない。
敵、NPC、遺跡、アイテム、環境に残された情報を拾いながら、プレイヤー自身が世界の出来事をつなぎ合わせていくゲームだ。
ゲーム性分析 「次に何をすればいいか」を自分で見つける探索 『Hollow Knight』の探索は、目的地へ案内されるタイプのゲームとは少し違う。
ハロウネストには複数のエリアが存在し、それぞれがつながっている。しかし、ゲーム側が常に次の目的地を教えてくれるわけではない。
「この先には何があるのか?」
「さっき見つけた場所に戻れば何かあるのでは?」
そんな疑問を持ちながら、自分で道を探していく。
新しい能力を手に入れたあとに以前のエリアへ戻ると、それまで届かなかった場所へ行けるようになる。
この構造によって、探索そのものがゲームの進行になる。
強くなることが、そのまま探索範囲の拡大になる 『Hollow Knight』では、キャラクターの成長が単純なステータス上昇だけではない。
ダッシュ、二段ジャンプ、壁を使った移動など、新しい能力を獲得することで行ける場所が増えていく。
つまり「強くなったから敵を倒しやすくなる」だけではなく、「強くなったから世界をさらに探索できる」という成長になっている。
最初はただの行き止まりだった場所が、後から見ると新しい道になる。
この感覚が、メトロイドヴァニアとしての探索を支えている。
戦闘はシンプルだからこそ、プレイヤーの腕が出る 基本的な攻撃は釘による近接攻撃。
しかし、高難度の敵やボスになるほど、ただ攻撃を連打するだけでは勝てなくなる。
敵の攻撃を見て避ける。
攻撃できるタイミングを探す。
必要なら距離を取る。
ソウルを回復に使うか、魔法攻撃に使うか判断する。
この判断を繰り返しながら、少しずつ敵の動きを覚えていく。
GPAではアクション85%、高難度85% と、作品の中心にこの部分が強く表れている。
難しいからこそ、倒せなかったボスを何度も挑戦して突破したときの達成感が大きい。
死んでも、プレイヤー自身が上手くなっていく 『Hollow Knight』は「死にゲー」としても知られている。
ただし、死亡すること自体が目的なのではない。
最初は何をしてくるのか分からなかった敵も、何度か戦えば攻撃パターンが見えてくる。
「ここでジャンプする」
「この攻撃の後に反撃する」
「この距離なら安全」
というように、プレイヤー自身の知識が増えていく。
キャラクターが強くなるだけではなく、プレイヤーがゲームを理解することで攻略できるようになる。
GPAの対象ユーザーが初心者20、中級者55、上級者90となっているのも、この性質をよく表している。
チャームがプレイスタイルを作る チャームは、戦闘や探索を自分好みに調整できるシステム。
装備できる数には制限があるため、強そうなものを全部付ければいいわけではない。
攻撃を重視するのか。
回復を安定させるのか。
探索を楽にするのか。
自分のプレイスタイルや、そのとき挑戦しているボスに合わせて組み合わせを変えられる。
チャームにはそれぞれ異なる効果があり、装備できる数を制限する「Notch」によって組み合わせを考える仕組みになっている。
高難度のゲームでありながら、プレイヤーに攻略方法を選ばせる余地があるのも面白いところだ。
物語は「説明」ではなく「探索」から見えてくる 『Hollow Knight』のストーリーは、長い会話イベントを連続して見るタイプではない。
ハロウネストを探索していると、かつて栄えていた王国の痕跡がいたるところに残っている。
そこで出会うキャラクターの言葉や、遺跡、敵、アイテムなどから、この世界で何が起きたのかを少しずつ考えていく。
つまり、物語を知るためにも探索する必要がある。
GPAのストーリー充実度70%、実存在的テーマ65% という評価は、物語の情報量だけでなく、この世界を探索することで過去を知っていく体験とも相性がいい。
「孤独感」が世界そのものを印象づける ハロウネストには、奇妙で個性的な虫たちが存在する。
それでも、プレイヤーが進む場所の多くは静かで、人の気配が少ない。
滅びた都市。
放棄された道。
暗い洞窟。
かつて何かが存在していた場所。
美しい手描きのビジュアルと、滅びゆく王国という設定が組み合わさることで、単純に「暗いゲーム」というだけではない独特の寂しさが生まれている。
GPAでも退廃的世界観80%、グラフィック80%、ダーク75% と高い評価になっている。
音楽もこの雰囲気を支える重要な要素。Christopher Larkinによる音楽が、滅びた文明の悲しさを表現するものとして紹介されている。
GPAスコアから見る『Hollow Knight』 『Hollow Knight』の特徴を最もよく表しているのが、アクション85%、高難度85%、退廃的世界観80%、グラフィック80% という組み合わせ。
タイトル傾向チャート(Hollow Knight) ※ GPAのサブタグスコアに基づく。探索・高難度バトル・環境から語るロアが一体となった体験。
対象ユーザー(50以上なら推奨) まず、アクションと難易度が高い。
ただし、それだけなら難しい2Dアクションで終わってしまう。
そこに、広大なマップを探索するメトロイドヴァニアの構造と、断片的な情報から世界を理解していく物語が加わる。
さらにマルチエンド65%もあり、プレイヤーの進め方によって異なる結末を見ることができる。
そして対象ユーザーでは上級者90%。
難しいゲームを何度も挑戦しながら、自分で世界を探索したいプレイヤーほど楽しみやすい作品だと言える。
著者の感想 『Hollow Knight』で特に印象に残るのは、「プレイヤーが知らないこと」そのものがゲームの面白さになっているところ。
次にどこへ行くのか分からない。
この場所に何があるのか分からない。
なぜこの王国は滅びたのか分からない。
最初は分からないことだらけ。
でも、探索して、戦って、新しい能力を手に入れて、以前の場所へ戻る。
その繰り返しの中で、少しずつ世界が見えてくる。
そして、強敵に何度も負けながら、プレイヤー自身も上達していく。
「キャラクターの成長」と「プレイヤーの成長」が同時に進んでいくのが、このゲームの大きな魅力だと思う。
まとめ 『Hollow Knight』は、滅びゆく王国ハロウネストを探索する2Dアクションアドベンチャー。
その魅力は、単純な高難度アクションだけではない。
探索して新しい道を見つけ、死を重ねながら敵の動きを覚え、断片的な情報から世界の過去を理解していく。
そのすべてがひとつのゲーム体験としてつながっている。
美しいのに寂しい世界。
難しいのに、少しずつ上達できる戦闘。
説明されすぎないからこそ、自分で知りたくなる物語。
GPAのアクション85%、高難度85%、退廃的世界観80%、ストーリー充実度70% という評価は、こうした複数の魅力をよく表している。
2Dアクションやメトロイドヴァニアが好きならもちろん、「自分で探索して、自分で世界の謎を見つけたい」プレイヤーにも向いている作品だ。
同系統のメトロイドヴァニアは メトロイドヴァニア30選 、2Dソウルライク寄りの作品は ソウルライク30選 も参照。